月末のバッチを今のうちに流して検証したい、過去に流したバッチを再現させたい。そんな事ありますよね?しかし、プログラム中に現在日時を取得する処理が入ってるプログラムがあると色々面倒です。例えば、検証したい日時にサーバの日付を設定し直して流す…とかだと他の色々なサービスが正しく動作しなくなったりします。実行時の日付から処理年度を推測しているプログラムがあったりして、処理結果が以前バッチを流したときと違う…という事があるわけです。
また、対応するプログラム箇所を探し出して、都度書き替えていく…だと大変な工数がかかりますし元のロジックと変わったり変更漏れもあるかもしれません。なるべくプログラムでスマートに対応したいところです。
実際に、汎用機などでは同様の機能を持つ物があり、JCL中で処理DATEを設定しておくとその設定にしたがって以降の日付処理をおこなってくれます。
そこで、OpenCOBOLに任意の日付を返す機能を追加してみました。コードの概略としては、libc の time関数をフックしておいてCOB_DATE環境変数に値がセットされていたらこの値を現在日付として返すという内容になります。time関数を使っている箇所が libcob中に結構多く散らばっていますし、サブルーチンでも有効に効かせたいのでこのような方法を採ってみました。
static time_t (*time0)(time_t *t);
time_t time(time_t *t);
#define COB_DATE_ENVNAME "COB_DATE"
time_t time(time_t *t)
{
if (t == NULL && getenv(COB_DATE_ENVNAME)) {
char cob_date_envval[512];
long fake_t = 0;
struct tm tm;
strncpy(&cob_date_envval[0],
getenv(COB_DATE_ENVNAME),
sizeof(cob_date_envval));
fake_t = atol(&cob_date_envval[0]);
tm.tm_sec = 0;
tm.tm_min = 0;
tm.tm_hour = 0;
tm.tm_mday = fake_t % 100;
tm.tm_mon = ((fake_t / 100) % 100) - 1;
tm.tm_year = fake_t / 10000 - 1900;
tm.tm_wday = 0;
tm.tm_yday = 0;
tm.tm_isdst = 0;
/* you must set validated value */
fake_t = (long)mktime(&tm);
return (time_t)fake_t;
}else{
return time0(t);
}
}
int
main (int argc, char **argv)
{
/* 略 */
time0 = dlsym(RTLD_NEXT, "time");
/* 略 */
}
上記コードでは値のチェック等色々とサボってて荒いのですが、やりたい内容はだいたい伝わると思います。COB_DATE環境変数に20121231等設定してある状態で上記コードが走ると、time関数は常に 2012年12月31日 00時00分00秒を返します。
これで年末年始での処理を先に検証しておくことが出来ますね。