宿泊業向けセミナー「自社及び顧客理解に基づくマーケテイングの展開」を聞きました
どうも、ランカードコム(宿泊業支援機関IT系)のmuraveです。
こちら、長崎県内で宿泊業を営む事業者及び支援機関向け「長崎県宿泊業生産性向上促進セミナー」
http://www.pref.nagasaki.jp/object/event-koza/event/249247.html
のセミナーとしてはラストでマーケティングに関するセミナーです。
マーケティングといえば、以前のセミナーについての私の感想は
セミナー「宿泊業における顧客満足と効率性を両立させる方法」を聞きました
宿泊業生産性向上促進個別テーマセミナー(人材育成・IT)に参加しました
に書いたのですが、人材育成・ITセミナーレポートの最後に宿泊業のお手伝いをできそうな弊社サービスの紹介もありますのでよろしくお願いします(自然な流れでダイレクトマーケティングの再利用)。
今回もいいセミナーでした。
『自社及び顧客理解に基づくマーケテイングの展開』
有限会社 手塚旅館 手塚良平氏
手塚ryokan 公式|鹿児島県 宮之城温泉 旅館
手塚良平氏が事業を継承後、コンセプトから完全なリニューアル。団体客から個人にターゲットをシフト。同温泉街の中で突出して高単価でありながら高いリピート率。実際、じゃらんや楽天トラベルのクチコミ評価をみるとスゴイですね。
- ハードの整備
- コンセプトに合わせて大幅リニューアル(2005年〜。当初予定の資金調達は叶わなかったが億レベル)
- 2年に1回リニューアル
- 魅力向上とオペレーション効率向上
- ベット化(忙しい食事時の裏での布団敷きがなくなり従業員負荷削減)
- 掘りごたつをテーブルに変更、等(従業員、客の腰への負担軽減)
- 家族風呂(風呂付きではない部屋の魅力向上)
- オペレーション改善
- IT活用
- プロによる魅力的なHP(英語サイト、スマホサイト含む)の構築
- 英語サイトからから平日予約への誘導
- スマホサイトからの直予約・電話増加
- クラウド予約システム「はなぶさCROUD」を活用
- 効率的オペレーション
- 男女役割分担廃止、多能工制(フロント・仲居・食事出し)で空き時間圧縮
- 動きやすい制服(非着物)
- 部屋食ではなく食事処で食事を提供し従業員の移動距離を短縮。さらに食事処への動線見直しによる効率化。
- ベット化(ハード整備参照)
- 人材育成
- 外部講師を招いた研修によりおもてなし力の基礎力向上
- 試食会で提供料理への理解向上(従業員提案)
- 経営者業務の棚卸、一部業務と権限の移譲
- キャリアパスの明文化
- 経営者と従業員の気持ちをすり合わせて作成するチャレンジシートベースのチャレンジ制度
- 効率的な働き方の推奨(サービス残業させない)、良好な職場づくり
- マーケティング強化
- 単価の向上(最近の取り組み)
- 繁忙期の値上げ、及び祝祭日の値上げにより単価向上
- 食事プラン松竹梅とし(高価な松を追加)、梅の販売数低下を狙う。松も想定より販売数があり単価向上。
- 顧客の要望に基づき単価の高い高級日本酒やワイン等の充実を図ることで飲料単価向上
- 客数の増加
- 前記、繁忙期の値上げ、及び祝祭日の値上げにより値上げ時期に止まる必要のない顧客が回避のために平日にシフトし客数も増加
- 繁忙期は販売制限を行い、一部屋あたりの定員稼働率を増加
- 平日稼働率向上のため特定ターゲットへの販促、1人での宿泊も可の平日限定プランで客数を増加
- その他
- 予約サイトのチャンネルを制限しコスト削減
- 早割・直近割引等はしない
- 過去は取材を全て受け入れていたが宿泊重視の為、入浴のみに関する取材にはお断りをいれるようにしている(リソースの問題で入浴に対応出来ないと申し訳ないため)
- 顧客の口コミを重視し、サプライズなど顧客がよろこび口コミに繋がる工夫を行う(顧客がよろこぶと従業員もうれしくモチベーションにつながる)
魅力の源泉についてはその他の最後に書いた、「顧客をよろこばせ、それが従業員のモチベーション」にという点が大きいように感じます。不合理を廃することも従業員のモチベーションに繋がり、それがまた顧客のよろこびにつながる正のスパイラル、継続した設備投資によりそのフィードバックをハードにも行っているという点も素晴らしいです。また、従業員の意見・提案に対するレスポンスの速さがすごいと感じました。
生産性向上に関する施策は独自に行われているようなのですが人材育成・ITセミナーで出てきた施策と重なる印象で、合理的にすすめると同じ答えに近づいていくのだろうなと思いました。
タグ: イベント
この投稿は 2016年8月24日 水曜日 19:18 に 未分類 カテゴリーに公開されました。 この投稿へのコメントは RSS 2.0 フィードで購読することができます。
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